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「どうして捨てるの?俺にはわからないね、目の前でこんな格好した女の子がうずくまってたら、助けんのが男だろ」
半ば無理矢理その人を抱き上げて、マンションに向かった。凄い軽くて、体も細くて、ちゃんと食べたのか?っていうくらい。
マンションに着いて、ソファーに座らせるとソファーの上にうずくまった。
ココアを作って目の前のテーブルに置くと俺の携帯に電話が鳴った。
「もしもし?あ、玲汰。夕飯また今度にしよう。…うん。ごめんね」
取りあえず玲汰との約束を断って彼女の隣に座る。
「…………寒い?」
俺が聞くとゆっくりと首を横に振る。
「な、名前は?」
「………………。ぁぉぃ」
「葵ちゃんね、俺、麗」
俺が名前を言うと葵ちゃんはゆっくり顔を上げて真っ黒な瞳で俺を見た。
「ん?、ココア飲んで」
「要らない」
「…………はぁ、まぁいいや落ち着いたら飲んでね。俺シャワー浴びてくるから」
そう言い残して、脱衣所に向かった。
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