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「はぁ…どうしよ…」
葵ちゃん家に置くしかないよなぁ。
連れてきたのは自分だし。
「…………捨てるってどうゆう意味」
胸に突っかかる、葵ちゃんが発した“捨てられた”女の子を捨てる神経はどこにあるんだよ。こんな真冬に…。
って思ったら葵ちゃんが心配になってきてシャワールームを足早にでた。スウェットに着替えて、リビングに行くと、葵ちゃんはさっきと変わらぬ体勢だった。
「葵ちゃん…」
「………………男なんて体が目的で拾うんやよ。あんたやってそれが目的でしょ。早く抱けば」
「………………俺そこまで飢えてないから」
「じゃぁ離して、葵を外に出して。また迎えに来てくれるかもしれゃん」
「は?自分を捨てた人を待ってるの?」
「やって…大好きなんやもん」
葵ちゃんはそう呟くと泣き始めた。
大好きだった人に捨てられたってことだよね。一途過ぎでしょ。まるで機械じゃんか。
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