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「で、あるからして…」
六限目の数学。
青葉の耳には授業内容など、さっぱり入っていなかった。
悪しき力?戦乱?
つまり、悪者が現れるから戦えってことか?
冗談じゃない。なんで俺が?
魔女なら詩織だっているじゃないか。
それに、俺じゃだめだ。
だって俺は…
詩「…青君?」
青「…!」
青葉はハッとして我に返った。
詩織が心配そうな表情で俺の顔を見ている。
いつの間にか授業が終わっていたのだ。
詩「大丈夫?顔色、悪いよ?」
青「…大丈夫だよ。秋は?」
詩「帰ったよ。夏目ちゃんとショッピングの約束があるんだって」
青「そっか。じゃ、俺らも帰るか」
詩「うん…」
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