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「アハハ(笑)ご、ゴメン!ただ……おかしくて」
「な!何がおかしいんだよ!ふざけんなよ!」
未だに笑っているたっちゃんに俺はイライラしながら怒る。
なぜか俺は恥ずかしいやらムカつくやら悔しいやら……。こんな微妙な気持ちは初めて味わう。
「ゴメンって!バカにしてないよ。ただ……可愛いなって。
なぁ、アキ。気付いたら見てたり、その人を見て胸が苦しいのは悪いことじゃないよ?
人はその気持ちを『好き』って言うんだよ。
アキラ君も恋しちゃったんだね~。」
そう言ってたっちゃんは俺の頭を軽く叩いた。
俺が加納さんに恋をしてる……?
たっちゃんにそう言われて、顔が熱くなる。胸の鼓動が早くなる。
この時、俺は初めて自覚する……。
13歳。俺は『恋』というモノに出会った……。
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