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葛西 「……とまあ、事の顛末を粗方話したぞ。次は私の番だ。」
大和 「はい?」
葛西 「君の血縁者にネコ科の者はいるかね?」
大和 「いるワケ無いでしょうが!!」
葛西 「そうじゃよな……。」
まったく……何言い出すんだこの人は……。
葛西 「カードはあくまでもキッカケに過ぎん。」
大和 「……?」
葛西 「つまり、カードによって引き出された能力は……君のあらゆる要素の根底に眠っていた力。」
大和 「なるほど……でも俺の家族にネコはいません。」
葛西 「うむ、それは分かった。肉体的要素でなければ……精神的な要素だろう。」
大和 「つまり?」
葛西 「狡猾に俊敏。いわゆる野生肉食動物のような性格……君に当てはまるかね?」
大和 「……肉食ですか。どちらかというと臆病な草食動物ですかね。」
博士が少し悩む。
腕を組みながら唸った。
葛西 「……そうは思えない。日常とかけ離れたこの力と出合い、物怖じしない……驚異の精神力だ。」
大和 「平常心は俺のモットーです。」
葛西 「……頼もしいよ。この戦いでは精神的に強い者が勝つからね。」
椅子から立ち上がった。
大和にも立つように促す。
葛西 「これから色々と大変だろうが……頑張ってくれ。こちらもできるだけのサポートはする。」
大和 「ありがとうございます。」
博士と握手を交わした。
葛西 「大和君。君を正式にガーディアンの戦士として迎えよう。」
大和 「……はい。」
葛西 「皆も歓迎してくれているようだ。パーティーは主役がおらんとな。」
ニコニコと来た道へ導く。
仲間達が待つ部屋に帰るのだ。
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