2569人が本棚に入れています
本棚に追加
結局、持って帰ってきてしまった。
しかもネットでどれだけ調べても全くヒットしない。
大和 「……呪われたりしないよな?」
もう時刻は深夜。
しかし……あの本から出てきたモノだ。
呪われていても不思議は無いのかも知れない。
大和 「もう寝よ……。」
ボスン!とベッドに倒れた。
カードは机の上。
??? 「……目標確認。」
それを双眼鏡で覗く人物。
煙突の上に立ってるあたりが不審人物の要素だ。
しかも顔を黒い布で隠している。
『よし……。一般人に死者を出すなよ。上がうるさいからな。』
??? 「大丈夫ですよ。持ってるのはただのガキですから。」
携帯片手にニヤつく。
その表情はまるでハンター。
『……やれ。』
??? 「あいよ。」
パタンと携帯を閉じる。
そして、煙突から飛び降りた。
??? 「発動……『流星靴』!」
一枚のカードを掲げる。
すると、その者の靴がうっすらと光を帯びた。
??? 「さて……狩るか。」
家々の屋根を音も無く飛び回る。
そして、大和の部屋へ。
次の瞬間。
ガシャアン!!とガラスが叩き割れる音が響いた。
大和 「!?」
そのガラスの砕ける音が大和を叩き起こす。
大和 「お前誰だっ……!!」
??? 「カードはどこだ?」
一瞬で首を絞めた。
そのまま壁に押し付ける。
大和 「…カー…ド……?」
掠れるような声を出す。
??? 「とぼけないでいい。お前が葛西博士から受け取ったのは知っているんだ。」
大和 「葛西…博士……?」
??? 「……あくまでもとぼけるつもりか。なら拷問にでもかけるしか無い……。」
背筋がゾクッとした。
眼が……本気だ。
「ヤマトー?何なのさっきの音はー?」
母さんの声だ。
部屋の外から聞こえる。
??? 「……それより……家族が目の前で死んだ方が辛いか?」
大和 「……んだと……!?」
??? 「お前の家族はお前の強情さに殺されるのだ。」
どれだけもがいても首を絞める力は緩まない。
大和 「や……めろ……!」
??? 「ククク……。」
ニヤリと笑みを浮かべたまま首を締め付ける侵入者。
だが再びガラスが叩き割られるガシャン!という音が響いたと同時に、警戒心を張った。
??? 「誰だ!?」
二度目の騒音が、新たな乱入者の訪来を告げた。
最初のコメントを投稿しよう!