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??? 「チッ……。ガーディアンの奴らか。」
不意に締め付けていた首を離した。
そして、さらに粉々になった窓を見る。
男 「遠距離攻撃型……。データには無いな。新手か……。」
??? 「思い込みは怪我の元だよっ!!」
男 「!?」
窓のすぐ上にいたようだ。
外を見ようとした男に蹴りを入れた。
大和 「……麗花!?」
麗花 「……見られちゃったね。」
男に蹴りを入れたのは麗花。
いつも通りの笑顔だが、少し寂しげだ。
男 「お前は知ってるぞ……!武装型のヤツだ!」
麗花 「当たり。よく知ってたね。」
そう言ってポケットからカードを出す。
麗花 「『魔剣』!エルヴァテイン!!」
紫色の刃を持つ両手剣が麗花の手に現れる。
ゆうに二メートルはあるだろうか。
男 「使い手と戦うのは久々だな……楽しませてくれよ!」
男の靴が光り、爆発的な脚力で外へ。
麗花 「待て!逃がすか!」
それを追いかける麗花。
俺は……自分の目の前で起こっている事が理解できなかった。
大和 「一体……何なんだ……?」
まったく身に覚えが無い事で拷問にかけられそうになった。
しかも……空想のような力を使うのは幼なじみ。
『教えて欲しいか?』
大和 「誰だ!?」
驚いて振り返る。
だが、そこには誰もいない。
『ホレ、お前さんの足下じゃよ。』
大和 「俺の……ケータイ……?」
どさくさで落ちて開いたのだろう。
だが、画面は割れている。
しかも……電話になど出てもいないしスピーカーにもつないでいない。
なのに……普通に聞こえる。
『ワシの名は葛西。』
大和 「葛西!?ヤツの言ってた博士か!?」
『博士……か。もう昔の名じゃな。それより、君はカードを勝手に持ち出しとらんか?』
大和 「カードを持ち出した?まさか……この虎っぽいヤツか!?」
机に置きっぱなしだった。
それを慌てて取る。
『細かい話は後にして率直に言おう。……君には二つの選択肢がある。』
大和 「選択肢……?」
『一つは麗花にカードを渡して今日の事は忘れるコト。』
忘れられるワケが無い。
『もう一つは……君も戦士となって戦うコトじゃな。』
……衝撃だった。
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