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初めて会った時
「私が守る」
って誓った。私に出来ることなら何でもする。クッキーには、数えきれないほどの幸せをもらったから。
クッキーに触れている手が温かい。
この感触、いつまでつづくかな……。
クッキーの目が閉じてきた。
「クッキーしっかりして。クッキー」
痛いのか時折、手足が痙攣する。こんな近くで苦しんでいるクッキーを見て何もしてやれない自分が憎い。私には、もうどうする事も出来ないのだ。ただただ、声を掛けて撫でる事しか。
『 ニャーニャ、ニャ、ニャ~』
弱々しい声でクッキーが最後の力を振り絞って鳴いた。
そして……ゆっくり目を閉じ、息をひきとった………。
守れなかった…
涙が止まらない。
「クッキー、クッキー…ごめんね、ごめんね。守るって誓ったのに」
滝のように涙が流れ落ちる。
最後の言葉。私には 『ありがとう』
って聞こえたよ。
守ってあげられなかった私に、いつも支えてばかりの私に
『ありがとう』なんて……どうしてそんなにクッキーは優しいの?
これからは、いつも私のすぐ横で見守っててくれるんだね。
クッキー
一生忘れないよ。
あなたの優しさ。
ありがとう。ありがとう。
💓私の大切な家族💓
END
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