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激しい葛藤に悩まされ、気付けばもう放課後。
情けない俺。
「真人、部活行かないの?」
背後から突然秋の声がしたから、俺は驚いて今まで鞄に減り込んでいた顔を勢いよく上げた。
「アハハ真人おでこに鞄の後ついてるよ」
かわいーといって俺に微笑みかけてくる秋。
可愛いのはお前だー!!!!
《ギュウ》
気付けば俺は秋を抱きしめていた。
「ちょっ…真人!?」
うわっ!!
俺何しちゃってんの!?
秋かなり驚いてるし…
えっと…
「ごめん、枕と間違えた!!」
「もう寝ぼけ過ぎだよ~じゃ僕部活行くね。真人も頑張って」
「お、おう…!」
秋の姿がドアの向こう側に消えた時、俺はぽつりと呟いた。
「秋、好きだ…」
教室の静けさが俺を一層虚しくさせた。
俺ってほんと、情けねぇ…
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