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「仕方ないな…ラーク。」
「王子…ッ!お許しを……ッ!」
「くどい。…罰を受けろ、ラーク。」
緊迫した空気が流れる…。
「痛だだただだぁぁぁッ!!」
痛みに悲鳴をあげたのはラーク。ラークの前には白衣を着た医師が1人。
「お、お…じ!痛゛ッ!!!やめてぐだざ…!」
ラークは風邪をひいてしまったのである。
朝になり、いくら待っても自室へやってこないラークにしびれをきらした王子がラークの部屋へ行くと、鼻水をたらし顔を赤くしたラークがベッドに横たわっていたのだ。
さすがに驚いた王子は即座に医師を呼び、ラークが大嫌いな注射を打たせようとした。「大丈夫だから注射だけは…!」と半泣きになり懇願するが、その願いもむなしく、ラークは注射の餌食になってしまった。
「おい…。痛がってるとこ悪いが…、まだ針ささってないぞ?(笑)」
にやにやしながらラークの顔を覗き込む。
コンコンッ
丁度その時、部屋のドアを誰かが叩いた。
近くにいた女官がドアを開くと、そこには王子の知らない男が立っていた。
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