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自室へと戻った王子は、はおっていたガウンを脱ぎ捨てた。
「おい…。」
艶やかな低音が女官の耳に至近距離で響く。王子は自分の唇を舌で舐めり女官の髪を撫であげた。次に起こりうるであろう事に女官は期待に胸を膨らまし顔を赤く染める。
「お…ぅじ…─。」
目の前にある綺麗すぎる顔、耳に響く艶やかな声、髪を撫であげる長い指、そしてなんともいえない甘い香りが女官の脳髄まで刺激する。
王子の唇が女官の唇に近づいてゆき、女官はそっと目を閉じた…。
「…何をしてる。早く着替えを手伝ったらどうだ?」
女官がハッと目を開けると、意地悪そうな笑みを浮かべ
「……顔、赤いが大丈夫か?」
と王子はにやにや話し掛ける。
女官は恥ずかしさでたまらなくなり、そそくさと着替えを用意始め、急いで着替えを手伝い部屋を後にしていった。
「今日はずっと傍にいろって言ったのになぁー。」
王子はその様子を見てにやにや笑ってましたとさ。
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