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順調に行われていった食事会だったが、いつしか王子への質問タイムへとかわっていた。
「殿下の理想の女性の外見はどういったものなのですか?」
金髪の王女が問いかける。
「…可愛いよりは美しい女だな。」
金髪の王女が続ける。
「か、髪色は…?」
王子は妖艶に微笑み、金髪の王女の髪を手に取る。そして艶やかな唇でその髪に口づけをした。
金髪の王女は手を口に当て顔を真っ赤にし、息をつまらせる。
「美しい髪だな…。」
髪に口づけをしたまま王女を見つめ、低音の声で呟く。
「金髪か……、嫌いじゃない。」
バタンという音が大広間に響いた。
金髪の王女が顔を真っ赤にしたまま気絶してしまったのだ。それを見た家臣たちは慌てて医務室に連れて行った。
その一連の様子をみた他の王女が王子に群がり、自身の髪色について我先にと問いかける。
ラークがいない今、にやにやしながら王女達をからかう王子を止められる者は誰もおらず、次々にでてくる甘い言葉で王女達を翻弄し、からかい、楽しんでいる。
この王子様は本当に性格が悪うございますねぇ。
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