さみしい波音

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気がついたら ひとり浜辺に来ていた 夏の終わりの さみしい浜辺 できることなら きみと来たかった 焼き付けられてた砂の上に いっしょに座ったこの場所に 今 ここにいるだけでさみしいのに どうして きみがいないんだろう あの時 いっしょに波打ち際を歩いた いくら歩いても 物足りないくらい 歩いて 語った きみは渚のエンジェルみたいに とってもステキだ… 語った言葉はぜんぶ覚えてる きみは 覚えてるだろうか さざ波は しずかに音をたてながら いったりきたりしてる 僕の気持ちも 切なさと想い出が同じように いったりきたりしてる 夕陽が水平線に落ちていく あの時は きみと寄り添い 笑いながら 夕陽が沈んでいくのを 眺めた… 今は 夕陽が見えないくらい 涙が落ちていくだけ… すっかり暗くなった浜辺には 取り残されたような僕を さみしい波音が包んでいた
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