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その身に呪いを刻みつけて
その心に痛みを取り込んで
その魂に想いを繋ぎとめて
それでもまだ光を求めて
闇の中 手を伸ばしながら
忌まわしい記憶の夢を見る
「……―――ッ!」
そんな夜を繰り返し続けて
いつしか彼は人間の感情を失っていた
彼にとってそれが シアワセ だった
心の痛みも彼女を失った痛みも
全て感じないのだから……
今はただ繰り返す夢に
今もまだ醒めない夢に
怯えているだけ
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