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俺はその場で固まった。
見てはいけないもの、知ってはいけないものを…、俺は見てしまった気がする。
「ぁ……」
誰しも心の奥にそういった知られたくない恥ずかしい秘密を持っているだろう。
親に知られたくない秘密
友人に知られたくない秘密
他人にも親戚にも先生にも……知られたくない秘密…
もし俺がそういった秘密を誰かに知られたら、きっと動揺しまくってあわてふためく事だろう。
けれど、彼女は違った。
恥ずかしそうに頬を染める事もなければ汗もかくこともない。
ただじっと無表情に俺の顔を見て、言ったんだ。
「………これでも、私の事好きなの?」
酷く冷たい声に、俺は何も言えなかった。
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