少女の正体

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新井を好きだと認めたくない。 認めたくないけれど、半分はもう認めてしまっているかもしれない。 他の女と新井がいるだけで嫉妬してしまった時点で自分は新井の事が好きだったのかもしれない。 ただ認めたくなかったんだ。 相手が男だから… …半分新井を好きになりかけている。 だから近いうちもう半分の気持ちが埋まったら、新井の事を完全に好きになってしまう。 好きになる事は怖くない。ただ不安に思う。 好きになった時、新井はまだ優が好きなのか…… もしそうじゃなかったら……どうなるんだろう。 先の事なんて想像が出来ない。もしかしたら新井を完全に好きにならないかもしれない。 でも……それはないと思う。 「……新井」 「?」 振り向く新井。 不思議と胸が大きく鳴った。 「し…下の名前で呼んでもいいぞ」 「!」 また余計な事を言ってしまう。 わざと新井を喜ばせる事を言ってしまう。 でも突き放すつもりはない。 「…じゃあ俺の事も下で呼んでもいいよ」 「誰が呼ぶかっ」 「ひっどいな~」 .
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