裏切り

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クラスで窓際でもなく、1番後ろでも前でもなく。 まして真ん中でもない。 存在感は薄く 基本的にはあまり話さない。 良く本を読んでいて…頼めばなんでもやってくれるが、敢えて頼みもしない。 一般的に『暗いグループ』に入り… 個人的には『大人しい人』と言われるであろう。 それが僕。 酷い、いじめはされないが…稀にからかわれる。 愛想笑いすら出来ないで足早にその場をさる。 僕はそう言うタイプ。 『キモい』『暗い』『あ、いたの?』 これくらいは僕にとっては『どーも』くらいのレベルだ。 「時に沖田君」 「なんだね、青山君」 僕の席の横に立つ青山武は神妙な顔つきをしている。 青山君はぽっちゃりとしていて眼鏡 厚ぼったい髪 風貌から間違いなく僕らのグループの人間だ。 「街に出ようではないか」 「……」 遊びにって訳じゃない… 明日から僕らはプータローなのだ。 嫌だ。 『上京』とかじゃないとこがリアルで嫌だ。 「そして彼女を見つけ、3年後には結婚!!そしてー!最初の子供は女の子!次が男の子!!」 「青山君…落ち着いて…」 クラスの半分は僕らを見ている。 しかも。 ガン見。  
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