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恐い。
恐い。
恐い。
鍵が空いたけどチェーンをつけといたはず。
大丈夫。
大丈夫。
大丈夫。
思った通りチェーンのせいで扉が全部開かず今度はガチャガチャと言うチェーンを外そうとする音が響いた。
扉の向こう側の相手は舌打ちをして扉を閉めた。
僕は恐怖で呼吸をするのを忘れそうだった。
口の中も以上に乾き生唾をゴクンと飲み込んだ――
瞬間にまた扉が開いた。
「ひっ!」
またガチャガチャするのかと思ったらどうやら様子が違う。
ガチン!ジャララ…
何か鉄製のものが切れる音とチェーンの用なものが落ちる音がした。
「チェーンって…まさか…切ったの…?」
恐怖でただただ立ちすくむしかなかった。
逃げなきゃいけないってわかっていても足が動かない。
「助けて…」
携帯を片手で握りしめているけど震えてボタンなんか押せない。
ジッと固まっている目の前に律儀に靴を脱いだ誰かが僕の前に現れた。
「交換しよう…」
そう言われた。
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