剣士と魔導師

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はやての挨拶が終るとなのはは歩きだし、四人の少年少女と紫苑がその後を歩いていた。 「えっと、皆自己紹介は終わったのかな?」 「はい。名前とコールサイン。ポジションの確認は」 ツインテールの少女が代表してなのはに答える。 その言葉に周りの少年少女が頷いて同意する。 「じゃぁ、早速訓練に入りたいんだけど―――いいかな?」 「「「「はいっ!」」」」 「わかった」 通路に元気な四つの声が響いた。 海が見える広場で紫苑たち五人はなのはが来るまで各々自由に過ごしていた。 青い髪の少女――スバル・ナカジマと赤毛の少年――エリオ・モンディアルは柔軟を行い。 桃色の髪をした少女――キャロ・ル・ルシエは自分の引き連れている小さな白い竜――フリードリッヒ、愛称フリードに話し掛け緊張を紛らわしていた。 そしてオレンジの髪をツインテールにした少女――ティアナ・ランスターは瞑想をする紫苑を見ていた。 「ティアナ・ランスター、何か用か?」 「別に「俺が剣を振るっている時、はやての話しが始まる前と後、さらに通路、そして今」―――」 用がないと言おうとしたティアナの言葉を紫苑が遮り、紫苑がティアナの視線を感じた場所を口にする。 「えっ? ティアってばそんな熱烈な視線で紫苑見てたの?」 「見てないわよ! ―――ってスバル、あんたシノノメと知り合いなの?」 紫苑の言葉を聞いてたスバルが驚きながらティアナに話しかけるとティアナは全力で否定する。 だがその途中、スバルが親しげに紫苑の名前を読んだことに気付き、そのことについて尋ねた。 「紫苑はねギン姉の恩人なんだ」 「ギンガさんの」 紫苑はスバルとティアナが話しを始めると同時に移動する。 それでも気になるのか移動した場所でキャロとエリオを集め話しをしながら時々二人の様子をうかがっていた。 「うん。―――でもティアって年下好き?」 「だから違うって―――――年下? 誰が?」 「紫苑。私より一つ下だから、14歳だよ」 時間止まる。 どうやらエリオやキャロも聞いていたようで驚きの表情で目の前にいる紫苑を見つめる。 「「「えぇぇーー!?」」」 青い空に三人の驚きの声が消えていった。
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