第1話 図書室の時間

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「何そんなにニヤニヤしてんだ?」 放課後、広田が俺に話し掛けてくる。 「そんなにニヤニヤしていたか?」 広田は不敵な笑みを浮かべながら。 「ああ、それは締まりのない顔面だったな。例えるなら、熟れすぎたトマトみたいな感じだ」 それは締まりがないんじゃなく、腐ってんじゃないのか? 「まっ、んな事はどうでもいい。帰ろうぜ」 「悪い、ちょっと用事が出来てな。先に帰っててくれ」
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