仲間の延着

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延着したドライバーが帰ってきた。 延着したドライバーは、会社で一番のベテランの中山という男だった。 中山は、荷物を間に合わせようとして、80キロを超えて走ったという。 一度、延着が原因で、取引を停止されたからである。 課長「スピードは守ってもらわな困るんですわ。そうせな潰れますから。」 中山「私は、あとのことを考えて、スピードを出したんです。 延着したら、後々迷惑をかけると思ったんです。」 課長「ただ、今回は反対の結果が出たんです。 中山さんが、80キロ以内で走っていたら、荷物さんがナンボ言うてきても、「いや、ウチの会社は安全輸送というやり方なんです」と言えたんですよ。 安全輸送は、会社のイメージが良くなって、信用できる会社みたいになるんです。」 この後、中山は渋々納得した。
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