一人のトラック野郎

東京へ

この日のタツヤの仕事は、野菜を大阪から東京の3ヶ所の市場に配送する。
大阪から東京までは約800キロ、休まず走って通常10時間掛かる。
現在時間は午後1時半、持ち時間は午前1時までの12時間だが、荷物を卸すために、午前0までには東京に到着しないとならない。
30分以上遅れれば、間に合わない。
タツヤは、名神高速にはいった。
この日の名神高速は交通量は少なめで、渋滞は無く、スムーズに走れていたが・・・
「ピーピー、ピーピー」
備え付けの機会から警報音が鳴った。
タツヤの会社は、トラックをGPSで速度などを監視しているのだが、タツヤは会社が決めた速度をオーバーした。
その後、タツヤはSAで会社に電話した。
タツヤ「さっきのは僕の不注意だったので、すいません。
あ、はい、わかりました。すいません。」
その後、タツヤは東京に向けて走り出した。
タツヤ「スピードは出すな、延着はするな、ってきつすぎるわ。」
タツヤは、トラックドライバーになってから胃を悪くし、手術で胃の3分の2を切除していた。