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この日のタツヤの航海は、大阪から長崎までの800キロ。
午前3時に大阪を出発、中国自動車道を走行していた。
岡山県を走行中、夜が明け始めた。
タツヤ「夜が明けよる・・・」
午前7時半頃、タツヤは休憩と朝食を取るため、山陽自動車道宮島SAに入った。
ここから長崎まではノンストップで走る。
タツヤ「今日もコンビニ弁当やなぁ・・・。」
トラックドライバーは、国の基準により、4時間につき30分の休憩を取ることが義務づけられているが、現実はそう甘くない。
自分の休憩時間を削ってまで走らないといけない。
そして午後1時、長崎に到着したタツヤは、荷を降ろす。
その後、次は長崎から大阪まで、セリに出すための大根を積む。
出発は午後3時、大阪には午前1時までには入る必要がある。
山陽自動車道を走行し、岡山県に入ったあたりで、車の流れが悪くなった。
延着が頭をよぎる。
原因は事故で、トレーラーが中央分離帯に接触し、横転した。
タツヤは指定時間までに大阪に入ることができた。
荷物の大根はおよそ300万円、運ぶ荷物は、時には数千万円にもなる。
荷物が延着すれば、その損害賠償金を会社が負担することがある。
この日の航海を終えたタツヤは、トラックの中で眠りについた。
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