告白

2/2
前へ
/117ページ
次へ
神様…。 神様、聞こえますか? この激しくなる私の心臓の音が。 高校入試の合格発表なんて比べ物にならない緊張感に襲われている私の鼓動。 それを落ち着ける為に深呼吸をするけど、上手く息が吸えなかった。 神様。 神様…。どうか聞こえているなら、私の願いを叶えてください。 長谷川馨、2年半の片想いを伝える一世一代の告白をします! 中学生の時に好きになった上野潤先輩。 上野先輩を追いかけて同じ高校に入ったのは、全て今日この日。上野先輩に告白をして恋人同士になる為。 その為だけに私は必死に勉強をして合格を物にした。 あの時も、神様にお願いをしたけど、今はその時以上に願う。 私の長年の片想いをどうか実らせて下さい!! 例え、この場所が取り壊される予定の旧校舎裏でムードが無いとか、天気がドンヨリしていて今にも雨が降りそうとか! そんな事は一切気にしたりしませんから。 だから…神様。 だけど、私の声が神様に届く事はなく アッサリとフラれたのは、上野先輩が現れてから約5分程の出来事だった。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加