棺桶職人のサムじいさん

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村に着くと綺麗な女性が待っていました。 サムじいさんは愛想を見せることもなく、木材を組みだしたのです。 この綺麗な女性の愛した夫が亡くなったのです。 サムじいさんは手際よく棺桶を作りました。 寸法や釘の一つまで一寸の狂いもなく仕上げました。 仕事の報酬をもらい、サムじいさんは挨拶もせずに帰っていきました。 綺麗な女性は、その背中に深々と頭を下げました。 この綺麗な女性はサムじいさんの娘です。 なのに何故かサムじいさんは話すことも目を見ることもしませんでした。
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