海に出かけよう

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――昼休み。 早苗と渚が昨晩から仕込んでいた弁当をみんなで美味しくいただく。 「っけ、シケた客しかいなくて半分も売れ残っちまったぜ」 「半分は売れたのかよっ!?」 ここの海水浴客はよほどパンに飢えていたらしい。 「午後は俺も疲れるまで泳ぐぜ、なぁ朋也?」 まるで付き合えと言わんばかりの口振りである。 「生憎、先客がいるので遠慮します」 「っけ、男なら潔く『了承』って即答しやがれよ」 どこかで聞いたことのあるフレーズだったが、多分気のせいだろう。 「秋生さん、朋也さんの家族サービスを邪魔したらいけませんよ」 「…ッチ、仕方ねぇ。俺の愛娘達にたっぷり愛を注いでこい」 「…ああ、すまない…って、一人は俺の娘だよ!!」
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