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先に砂浜に向かっていた渚と汐に合流する。
「おぉ、立派なのが出来そうじゃないか」
「うん!」
「しおちゃん頑張ってますっ」
そこでは、お世辞にも美しいとは言い難いが、絶対不落の城にも負けない頑丈そうな砂の城が建造中だった。
「朋也くん、私ちょっとトイレに行って来るので、しおちゃんをお願いしますね」
「あぁ、行ってこい」
渚が行った後も汐の建造作業は続く。
「…よし、俺は水を汲んでこよう」
こんな時こそ父親の出番だろう、と、スタスタとバケツに水を汲みに行く。
実際の所、手伝えそうなことが水汲みくらいしか思いつかなかったのだろう。
「汐、汲んできたぞー……ん?」
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