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Rainにとって、ここは夢のような──実際眠っているのだが──まさにそんな言葉のピッタリな場所だった。
体が軽く、眼鏡がなくてもよく見える。
運動も、現実の自分より出来るだろう。
その他も含め、彼女の苦手の多くが解消されるような場所だった。
「始めまして、新入生殿」
不意に声を掛けられる。
恐らく男性のもの、Rainは声のした方へ振り返った。
そこには、金髪の体格のいい男性が立っていた。
「申し遅れました、私は新人を、つまりゲーム初心者の方に知識を与えるために産み出されたNPCのカインと申します。」
カインがお辞儀をしたので、つられてRainもお辞儀をしかえした。
「これよりチュートリアルに入りますが、その前に何か聞きたいことはございますか?」
笑顔でふと思い付いたように言った。
Rainは少し考えたあと、
「NPCってなんですか?」
初心者らしい、一言だ。
RLW以外も含めて全てのゲーム初心者と言う意味でだが・・・
それを聞いたカインの目は、今までに無いほど輝いていた。
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