優しさが痛い

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優しさが痛い

何か体が浮いている気がする…。 身体中が痛え。こんなんじゃ動ける筈も無いのに動いている感じがする。 「…ハオ?」 「あ、気が付いた?」 静かに目を開けるとオイラはハオに抱っこされていた。 「えっと…」 「保健室、連れてきた」 「お、おう。ありがとう」 「でも先生はいないみたいだね」 「取り敢えず1人で歩けるから降ろしてくれ///」 「もうベッドだから我慢して」 「…////。ありがとう」 「うん」 オイラ重くなかったかな?こいつ、良く平気な顔してられるなι ハオはそれから消毒液やら何やらを用意して、慣れた手付きで手当てしてくれた。 流石、会長。何でも出来るんだな。 一通り処置が終わって、暫く休むように言われた。 「ハオ、授業は?」 「蓮に上手く言ってもらうように頼んだ」 「彼奴等の事は…」 「言わないよ」 「そうか…良かった!」 彼奴等は悪くない。 オイラが悪かったんよ。 先生に何て言ったら学校中の大騒ぎだ。 「…ごめんね」 「な、何でお前が謝るんよ?」 「僕のせいで葉がこんなめにあった…」 「お前のせい何かじゃねえ!オイラも悪いところあったし、彼奴等はそれ程お前の事が好きなんよ。気にすんな」 「…ありがとう、葉」 そう言って保健室を出ていった。 変な奴。何でハオが謝っておまけに礼なんて言うんよ。 今日の放課後はもう行かない事になるのかな…。 体が思うように動かないオイラはハオを追う事も出来ず、只目をつむっていた。 .
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