風は無口

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「僕は…」 長い沈黙の後、ようやくハオが口を開いた。 自分から質問しておいて今さら答えを聞くのが怖い。 それでも本当の気持ちを知りたい方が大きくて、静かに話し始めるハオの声を必死で頭に流そうとした。 「葉の事、嫌いじゃないよ」 「ほ、本当か?」 「ああ。嘘じゃ無い。でも…」 良かった。その後に何が続いても嫌われてないなら良いんだ。 「でもね、葉。まだ僕自身にも良く分からないんだけど、好き…かもしれない」 「…どういう意味だ?」 「だから…、恋愛感情というか、その…」 「ん?」 ハオ、顔真っ赤だ。 やめてくれよ、オイラまで赤くなる!!/// 「あー!上手く言えない!!///格好良い事は言えないけど、もしかしたらこれから好きになるかもしれない。葉は良い子だから…」 ……。 「…ふ、ははっ!」 「…!!か、格好良い事は言えないけどって言っただろ!///」 「違うんよ、…はははっ!!」 「な、なんだよ!///」 「だって…」 お前が取り乱したところなんて見たこと無かったからな。一生懸命で可愛くて、それ以前に… 「…嬉しい」 「え?」 「オイラも正直、お前と同じ気持ちだ。全く同じ」 「……。」 「だからこれから好きになるかもしれない!」 「…はははっ!何だか照れるな」 「へへっ!だろ?」 「じゃあ僕、葉に好きになってもらえるように頑張ってみようかな…」 「…ハオは今のままが一番良いんよ!」 「…!そうだね、 自分 は一番見失ってはいけないものだもんね」 「ああ…」 本当はオイラも好きになってもらえるように頑張ろうかなって、ちょっと思った。 でもハオは今のままのハオでいてほしいから。 これからお互いの事を少しずつ知っていけば良いと思うんよ。 「綺麗だね」 「だな…」 次の日も一緒に星を見る オイラ達の約束は、色々あったけど守れたみたいだ。 .
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