犠牲は心が

1/2
前へ
/30ページ
次へ

犠牲は心が

「………ハオ?」 「…!葉!どうかした?」 「どうかした、じゃねえ。もう帰るぞ」 「あ、うん」 最近ハオの様子が変だ。 どこか上の空と言うか、オイラに隠し事をしていると言うか…。 アンナのお陰で、苛めは多少減った。アンナには本当に感謝している。 前期のテストも終わり苛めも少なくなった今、オイラは浮かれていた。気が緩んでたんだな。 早く気付いてればって後悔する時がくるなんて、知らなかった。 「…葉、ごめん。今日は真っ直ぐ帰るよ」 「…ん?何かお前、最近連れねえなー」 「…本当にごめんねι今度埋め合わせするからさ!」 「良いんよ、また彼奴等(生徒会役員)でも呼んで遊ぼうぜ!じゃあな…!」 オイラはまた次があるって信じてた。自分の不甲斐なさにほとほと愛想が尽きる。 どうしてちゃんと話を聞かなかったんだろう。 後悔しても遅かった。 .
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

81人が本棚に入れています
本棚に追加