屋上の上は青

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屋上の上は青

生きている事がこんなにも無駄に思うのは世の中では非常だろう。 でも僕はこんな世の中だからこそ、無駄に思う。 縛りつけられる感覚。 うんざりだ。 そんな事を考えながら屋上で青空を見上げて寝そべる。 最近は何時も昼休みはここで1人で過ごすんだ。 屋上は立ち入り禁止だから誰も入ってくる事は無いし、取り巻きもいないから落ち着く。 それに生徒会長だから何かと融通が利く。 中学生が世の中がどうとか考えるのは馬鹿げた事だろうけど、自分にだけは嘘をつけない。 せめて自分自身、変われる出来事があればと思うけど最近は期待なんてしても無駄だという考えも産まれた。 ─キーンコーンカーン… 「もうチャイム…」 30分って何て短いんだろう。このまま授業さぼっちゃおうかな。 でもそんな事したら屋上だってもう来れなくなる。 渋々立ち上がった。 「スースー...」 「ん?」 屋上は広いから見つかりずらい壁側にいたんだけど、どうやら反対側に誰かいるらしい。 証拠にこの大きな寝息。 一般生徒は立ち入り禁止だぞ? 「君、授業─ 「んあぁ?」 ビックリした。 まさか女の子なんて… でも僕も屋上にいる事自体可笑しいんだよねι まあその時は自身の権力を使えば良い。 こういう時に使わないなら何のための地位だろう(笑 「お前…」 「どうも。君、麻倉さんだね。ここは立ち入り禁止だよ?しかももうすぐ授業も始まる」 「お前こそ、何で此処にいるんよ?」 「僕は見回りとでも言っておけば怪しまれないよ。それより、授業はざぼる気?」 「おう。オイラ古文苦手なんよ。チクるなら別にかまわんぞ」 「…強気だね。別にチクったりしないよ。その代わり、僕も此処にいた事は黙っていてくれないかい?支障は無いけど面倒くさいからね」 「わかった。じゃあ先生には保健室行ったとでも言っておいてくれ」 「何で僕が…」 「ウェッヘッヘッ!良いじゃねえか。減るもんじゃねえだろ?」 「わかったよ…HRには戻って来てね」 「お~」 相変わらず彼女は寝そべったまま。僕は静かに出ていった。 .
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