無人駅、君だけ

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無人駅、君だけ

気になるって言うのは全くの嘘で只の暇潰しに追いかけるだけ。右に曲がって行ったから…確かその通りは駅しか無い。 「はあっ…間に合うと良いけど…」 最近仕事が忙しくて部活行って無かったから、体がなまってるな。 そんな呑気な事を考えながら駅に向かう。 駅の改札に入ってすぐ彼女を見つけた。 「麻倉さん…」 「っ!ハオ…だっけか?もう学校終わったんか?」 「まだだよ…HRには来いって言っただろ?」 「お前もさぼりか?」 「はあ…。わざわざ君を追いかけて来たんだろ?心配したんだから」 「とか言っといてさぼりたかったんだろ!(笑」 「…来なきゃ良かった」 「へへっ!悪ぃ悪ぃ!ありがとな!!」 彼女特有の笑声に流されて僕が心配してたという話しは終わった。 まあ心配してなんていないんだけどね。そういう事にしておく。 「お前…どうせ暇だろ?」 「ん?暇、と言えば…暇かな?でも…」 「じゃあオイラに付き合え!!」 「はあ!?」 「良いじゃねえか!行くぞ!!」 「ちょ…っ!!」 タイミング良く電車が来て無理矢理手を引かれた。 付き合えって…一体何処へ連れて行く気だよ。 .
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