放課後の約束

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昼休み。 今日は生徒会活動で屋上には行けない。 まあ仕事があった方が退屈しなくて良いんだけどね。 生徒会員の蓮とホロホロ、3人で旧校舎にある一室で書類整理を始めた。 ここは人気も少なく集中して作業が出来るため、何かと利用する事が多い。 「ハオ、こっちの書類は完成した」 「俺も!後はお前の分の完成を待って閉じるだけだぜ!!」 「すまないι僕もあと1ページで終わるから」 「俺も手伝おうか?」 「否、後少しだからね。5分あれば打ち終わる。ありがとう」 「貴様が手伝ったらろくな事になりかねん」 「何ホローっ!?」 「ちょっとιやるんなら外でやってくれ。集中出来ない」 「…良いだろう。決着をつけようではないか!!」 「望むところだー!!」 2人が言い合い出したら止まらない。 だから敢えて止めないのが一番だ。というか面倒くさい(笑 蓮とホロホロはこう見えて仕事をさせたら最強のコンビだ。仕事が無いと最悪になるんだけどねι でも実は気が合ってるんじゃないかと僕は思う。 「兎に角、静かにしてくれ。燃やすよ?」 「うι」 「ふ、ふんっ…」 ちょっと我慢の限界だったから僕のお決まりの一言。何時ものパターン。 そして作業を再開する。 この30分は長い。 集中して取り組めば、終わる仕事だ。 「ん?」 後1行打ち終われば完成というところで、蓮が口を開いた。 僕はパソコンから目を離さなかったから良く分からないけど、どうやら窓の外を見ているらしい。 「どうした?」 「否、あれは…麻倉ではないか?」 「え?」 この教室から見える景色と言えば体育館裏くらいだ。 滅多に人も通らない場所に何故いる? 駆け寄って見てみると確かに葉だ。それに… 何時も僕の周りにいる取り巻きの子達がいる。 葉はあんな奴等と行動を一緒にする筈が無い。 でも僕の思い過ごしかもしれないし、こっそり近くに寄って話しを聞く事にした。 .
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