01.歯車

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「…ハァ…ハァ」 残り二人は今、出口から出てきた所だ。 一人は少し落ち着きを取り戻し、もう一人は息が切れ肩で呼吸をしている。 「アイツ…上手くやったのか?」 「本当に…なんなんすっか!あの男は!」 街の裏通りの街灯に照らされながら息を整え、膝に手を着く男はやけくそ混じりの台詞を吐いた。 その言葉を聞き、息が落ち着いた男は改まった顔をして口を開いた 「お前だって、この世界にいりゃ聞いた事があるはずだ」 「…?」 全然分からない そんな顔をする男 「目の見えない殺し屋の話を」 「まさか!!しかし、奴は…」 「あれが、多分そうだ…暗闇でも俺達を狙えた所を見ると、な」 奴が一体なんなのか、それがわかった瞬間、確認する様に男は尋ねた 「それって…確か…見えてないはずのターゲットを殺す手口から、奴の通り名は…」 「そうだ、奴の名は――」 「マインスイーパースナイプ」 ──バリン 二階からガラスをブチ破る音がする 「お待たせ、愛しのターゲット」 ──バンッ!! そう言いながら降ってくる男は、空中から一発の銃弾を放つ 「生きてやがった…!!走れー!!」 「はいっ!!」 走り出そうとする二人組だが 「もう遅い」 虚しくも空中から放たれた銃弾は一人の男の胸を背後から貫き、男はその場で倒れてしまった 「…ぐっ!!お前だけでも逃げろ!!新入り」 「できません!!」 その瞬間若い男は見捨てまいと、立ち止まり、懐にあった銃をコートの男に向けた。 「うーん困ったな…ターゲットは3人なのに、お前はリストに載っていない」 コートの男は、そういうと白い瞳を見開き、若い男を睨みつける 「…!!目が見えない癖に何を言う!!」 「ハハッ、俺様を舐めんな!! …お前からは血の臭いも、ターゲットの臭いも、これぇーぽっちもしない。」 そう言って、ちゃかす様な笑顔をしながら鼻で笑い飛ばす
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