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ガシッ!!
二人が話をしてる間に倒れていた男は、地面を僅かに這いずり、殺し屋の足元から必死に抑えにかかっている
「…速く、今の内に逃げるんだ新入り!!そして、ボスに伝えてくれ。この事件の黒幕は──」
「とりあえず、こいつにとどめをさしておしまいだ」
──その人だけはやめろぉぉぉお!!」
バンッ!!
そう言って足元に倒れている男を撃ち抜き
殺し屋の足元にいた男はピクリとも動かなくなった。
「──てめえええ!!」
バンッ!!バンッ!!バンッ!!
若い男は興奮し、何回も引金を引く
が
殺し屋は常人では有り得ない動きでそれを避け続けている
それに合わす様になびく黒いコート。
「…ちくしょう!!」
若い男の銃弾は、とうとう尽きてしまった。
「ちゃんと狙うこったな!!ハハッ!!」
そう言いながら殺し屋は、自らの背中に手を伸ばし、コートに被さって隠れていたギラつく何かを取りだす
それは何か、若い男には刀という凶器だとすぐにわかった。
「俺も…お前に殺られるのか…」
諦めが着いた様な顔で呟く男
その瞬間、殺し屋は視界から消え、理解する間も無く背後から聞こえる声。
「では、おやすみなさい」
そう言ったのが分かった時には既に、男の後頭部には強い衝撃が走っていた。
「フハハッ!!安心せい、峯打ちじゃ」
「なぜ――」
そう言いながら、男の意識はだんだん遠のいていった
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