01.歯車

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ガシッ!! 二人が話をしてる間に倒れていた男は、地面を僅かに這いずり、殺し屋の足元から必死に抑えにかかっている 「…速く、今の内に逃げるんだ新入り!!そして、ボスに伝えてくれ。この事件の黒幕は──」 「とりあえず、こいつにとどめをさしておしまいだ」 ──その人だけはやめろぉぉぉお!!」 バンッ!! そう言って足元に倒れている男を撃ち抜き 殺し屋の足元にいた男はピクリとも動かなくなった。 「──てめえええ!!」 バンッ!!バンッ!!バンッ!! 若い男は興奮し、何回も引金を引く が 殺し屋は常人では有り得ない動きでそれを避け続けている それに合わす様になびく黒いコート。 「…ちくしょう!!」 若い男の銃弾は、とうとう尽きてしまった。 「ちゃんと狙うこったな!!ハハッ!!」 そう言いながら殺し屋は、自らの背中に手を伸ばし、コートに被さって隠れていたギラつく何かを取りだす それは何か、若い男には刀という凶器だとすぐにわかった。 「俺も…お前に殺られるのか…」 諦めが着いた様な顔で呟く男 その瞬間、殺し屋は視界から消え、理解する間も無く背後から聞こえる声。 「では、おやすみなさい」 そう言ったのが分かった時には既に、男の後頭部には強い衝撃が走っていた。 「フハハッ!!安心せい、峯打ちじゃ」 「なぜ――」 そう言いながら、男の意識はだんだん遠のいていった
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