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ドアを開いたまま固まるシャンク
「本当に…お前だけか?」
シャンクの銃口の先には幼い、金髪の少女が白く長いソファーにポツンと座っているだけだ
「今は私だけ…かな?そろそろ正義の味方が現れると思うけど…」
そう言うと微笑む少女
「んじゃ問題ねぇ…、早速消えてもらおうか」
そう言ってシャンクは引金を引こうとするが、身体が硬直して全く言うことを聞かない
「てめぇ…俺に何しやがった」
「時間が来たら分かるわ。もうすぐ、ね」
「そうだ、復活するんだ…“神”が。だからお前にすぐ消えてもらわねぇとな!!」
「その事じゃないわ。貴方が“全てを知る時”がよ」
銃口は、まだ少女に向いたままだが指さえピクリとも動かないシャンクの様子に動揺するはずもない。
「御託はいいから早くこの手品を解け!!」
「あらあら、それが人に物を頼む態度?本当に、何も分かってないのねー」
「…なにがだ!?」
「貴方の動きを拘束してるのは私じゃない。貴方を抑えてるのは貴方の身体自身であって、なぜかと言うと」
そう言ってシャンクに近付き、堂々と銃口の前に立つ少女
「貴方が――」
シャンクの拳銃を持った手を、少女は両手で優しく包み込む
「私を守る為にね。正義の味方さん♪」
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