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それなのに緊張するのは
直紀の部屋だったから。
中に入るとそこには
いつの間にか絵美が居て
あたしを見ると
「あっ。あみちゅわんだぁー」
気分が良いのか手を挙げてヒラヒラと左右に降る
他にも、あたしの失恋相手のひぃ君とその彼女
悠太に翔太に悟
いい感じに出来上がってきていた
直紀は適当に座れといいながら
ベッドと壁の間にすっぽりと納まった
黒い小さな冷蔵庫からビールを取り出し
あたしに渡した
あたしはもう使われてないであろう学習机の椅子を引き
そこに座った。
次の日は日曜日で休みな事もあってか
みんな次々と缶を空けていった
あたしはと言うと、ビールが飲めなくて、
当時からカクテルか酎ハイしか飲まなかった
だからまったく酒がすすまない、
それに気付いたのか直紀は
「あれ?あみってビール飲めねぇの?」
うんと返事をすれば直紀は冷蔵庫から
酎ハイを新しく出してくれた
でもさすがにビールも飲みかけだからといって断った
だけど、そんな事気にするなと言わんばかりに鼻で笑って
自分のビールを飲み干すとあたしの飲みかけのビールを
手に取り口へ運んだ
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