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かなり身長がある相手見上げるように顔を上げ、眼を細め睨んだ。
「あんた、身体何センチ?」
人の良さそうな感じの男子生徒は申し訳なさそうにガシガシと頭を掻いている。
「えーと、188㎝…かな?」
「そんだけデカイなら、前じやなくて目線を下げて歩け!!…あれ?」
そこまで言って綾は鼻の辺りに違和感を感じた。
ツーッ…
「あぁ!!君鼻血出てる!」
「っえ!?…、てか何すんだよ〰!降ろせ!!」
「大人しくして!」
身体の大きな男子生徒は、抵抗する綾の小さな身体を軽々と抱え上げ、もの凄いスピードで保健室に向け走り出した。
取り残されたその場にいた生徒達は、茫然とその後ろ姿を見送っていた。
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