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「――あの」
突然の女の子の声。
「――え?」
思わず反応してしまった。
でもまだ頭の中はパニクっている。
そんな裕輝に彼女は
「…立てないん、ですか?」
と一言。
その時裕輝は初めて、
彼女への目線が上向きになっていることに、自分が尻餅をついてることに、
気が付いた。
「――いやいやいやいや!!大丈夫!!」
そしてすぐに立ち上がる。
やべ…メチャ無様じゃん…。
マジ恥ずかしい…。
あまりの恥ずかしさに裕輝は顔を上げる事ができない。
…何故かって?
顔が真っ赤になってるから。
こんな顔、恥ずかしすぎて見せられねぇし…。
でも
「………ふふ、面白い人ですね」
優しい瞳で俺を見つめながら
また彼女は笑ってた。
「…はは、ははは」
気付いたら俺も釣られて笑ってた。
頭の中では「可愛い子だな」なんて思いながらだったけど…。
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