桜の下の出逢い

7/11
前へ
/41ページ
次へ
「――あの」 突然の女の子の声。 「――え?」 思わず反応してしまった。 でもまだ頭の中はパニクっている。 そんな裕輝に彼女は 「…立てないん、ですか?」 と一言。 その時裕輝は初めて、 彼女への目線が上向きになっていることに、自分が尻餅をついてることに、 気が付いた。 「――いやいやいやいや!!大丈夫!!」 そしてすぐに立ち上がる。 やべ…メチャ無様じゃん…。 マジ恥ずかしい…。 あまりの恥ずかしさに裕輝は顔を上げる事ができない。 …何故かって? 顔が真っ赤になってるから。 こんな顔、恥ずかしすぎて見せられねぇし…。 でも 「………ふふ、面白い人ですね」 優しい瞳で俺を見つめながら また彼女は笑ってた。 「…はは、ははは」 気付いたら俺も釣られて笑ってた。 頭の中では「可愛い子だな」なんて思いながらだったけど…。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加