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そら「うん…でね、何かお腹空いてきた…」
啓太「んじゃ、ファミレスでも行って食事するか?」
そら「うん‼お兄ちゃん大好き‼」
三ヶ月ぶりの外食にそらは喜び、啓太の腕を掴んで笑顔を見せる、複雑ではあるが啓太もそれを受けて止めて二人はそのままファミレスへと向かった。
その晩、三ヶ月ぶりの我が家へ戻ったそらは、真っ先に両親の仏前に線香をあげて手術の無事と女になった事を報告した、姿がある訳じゃないけどそらは母親の慈愛に満ちた笑顔が何処かから自分を見てくれている様な気がして思わず笑みを浮かべた
啓太「おーい、そら、お風呂出来たぞ、入るか?」
そら「うん、ありがとう、お兄ちゃん」
兄の声でそらは仏壇を離れると、そのまま兄と入れ違いで脱衣所に入って行った、啓太は仏壇の上にある両親の写真に目をやると
啓太「親父、お袋、そらは俺が責任持って育てるから天国から見ていてくれ…」
そう話して仏壇に手を合わせ、目標を誓う…
そして風呂場では、湯槽に浸かったそらに、小窓から見える空が生まれ変わった事を祝福する様に澄み切って月が輝いていた。
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