Epsode+1 旅の仲間

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「へぇ、貴方が私の護衛ね……わたしはシュナルア。シュナルア・フィーナールド。現フィーナールド家当主よ」 長いドレスの裾を広げ、首を横に傾げて挨拶をする。 なんとも貴族らしい雰囲気に、シャオリーは気恥ずかしさからか、自分の頭をガリガリと掻いた。 「オレはシャオリー・レイアス。よろしく頼むぞ? お嬢様」 「シャオリー? なんか女の子みたいな名前ね?」 「それ禁句。一応気にしてんだから」 小さくため息をつき、面倒くさそうに視線を逸らす。 十代後半と、年頃のシャオリーにとってやはり気になることらしい。 「で? オレは“なに”からお嬢様を守ればいいんだ?」 「それは……」 「ただの俗物よ」 言いよどむカルドに対し、シュナルアははっきりと告げた。 ふとシャオリーが視線をカルドへと向ければ、やはり変わらない笑みを浮かべている。 「ただの?」 「そう。本ッ当にただの俗物。家の財産目当てのチンケなこそ泥よ」 ふう、と息をつくシュナルアに、シャオリーはふと、辺りを見回す。 そして首を傾げ、またシュナルアへと視線を戻した。 「だから護衛を依頼したの」 「? ならなんで三日間なんだ?」 顎に手を当て、何か考え込んでいるシャオリーは、思いついた疑問を口にする。 シャオリーの後ろに立っていたカルドが手帳をパラパラと捲り、とある一ページで指を止めた。 「それは三日後にあるパーティーまでで良いからですよ」 「パーティーだあ?」 素っ頓狂な声を上げ、目の前に立つシュナルアをまじまじと見つめる。 狙われている者がパーティーを開くなど、正気の沙汰とは思えなかったからである。  
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