Epsode+1 旅の仲間

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  * * * ドスンドスンと、鞄をベッドに投げ、大剣を背負ったまま体ごとダイブさせる。 そんな主人の様子に、ノワールは大きなため息をついた。 《ったく……着いてそうそう……》 「いーだろ? 丸一日休みなく“黒騎”に乗ってたんだ。手足はもー限界。完ッ璧痺れてんだよ」 寝転んだまま背負っていた大剣を下ろし、ベッドの横へと立てかける。 あのあと、二人は適当にその場にいた人に手頃な値段の宿屋を聞き、ここへ到着した。 ベッド二つに簡易なキッチン、食事のできる二人掛けのテーブルと椅子に棚が二つ。 風呂、トイレも完備で、どこか古ぼけた家具であったが、シャオリーとノワールには十分だった。 ノワールは座っていたイスから飛び降り、ベッドへ寝転がるシャオリーの顔の真ん前に座る。 「……んだよ?」 《べっつにぃー。お休み中のシャオを起こすのは忍びないから大人しくしてるだけー》 「あっそ……」 身体ごとノワールからそらすように向きを変え、目を閉じれば、また目の前から強い視線。 耐えるように強く瞼を閉じようとも、やはり視線は変わらない。 …………。 「わぁーった、わぁーった! 行きゃいいんだろ、行きゃ!」 《よっしゃ!》 ノワールの粘り勝ちで、シャオリーはベッドから起き上がる。 そして立ち上がり、横に立てかけていた大剣を背負い直し、そのまま外へと向かった。 ふと振り返り、未だベッドの上のノワールへ視線を向ける。  
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