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ノワールの言ったとおり、10分弱歩くとお目当ての“バーナーズ・カフェ”へと到着した。
“バーナーズ・カフェ”とは、世界政府の発行する“ハンターライセンス”を持つ賞金稼ぎ、“バウンティ・ハンター”だけが利用できる世界運営の情報屋である。
外見は、“ヴェスタバ”の街並みに合わせたレンガ調で、周りと調和した大きな建物で、他にある店となんら変わった容貌ではない。
「あーあ、“黒騎”なら楽だったのに……」
《まだ言うか、こんのだアホ!》
いまだ文句がいい足りなげな、シャオリーはぶつぶつと呟きつつ、木造の扉を押し上げる。
ノワールも続けて中へと入った。
中へ入ると、もう一枚、物々しい雰囲気の金属製の扉がある。
その横にはカードが差し込める機械が一台、壁に埋め込まれていた。
シャオリーは無言でポケットから顔写真入りの“ハンターライセンス”をその溝へと差し込む。
ビビッと電子音が鳴り響き、重たげな金属製の扉が自動で開かれた。
「あー……めんどくせえ……」
《着いていきなりかよ! もっとやる気だせってばぁ~》
ため息混じりのノワールの言葉を無視し、中を見回す。
そこには筋肉隆々の男や、熱心にゲーウェル(銃器)の手入れをする者、ただ酒をかっ食らう者もいる。
いくつもの木製の丸テーブルと同じ作りの椅子が置かれ、奥にはカウンターバーとなっている。
見た目はただの酒場であるが、壁一面に貼られた依頼書が浮いていた。
外見は国ごとに違うものの、中はだいだいこのような造りとなっている。
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