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鶏のから揚げ、エビフライ、ハムカツ、チャーハン。クリスマスっぽさは、ケーキ以外、どこにもないのだが、ここまで、好物が揃うと、それだけで、パーティだった。
「いただきま~す」
3人で声を揃える。
「チャーハン、うまいじゃん」
「それ、アタシ作ったの」
「光恵が?」
「うんっ、まぁね」
「この子、ホント料理上手よ~」
そんな感じで、会話が弾む。
負け惜しみではない。彼女や友だちとかと一緒にいるよりも、家族と過ごすクリスマスが、一番シアワセを感じる。
テレビをつけると、ちょうど、妹が大好きなアーティストが、クリスマスソングを歌っていた。
「何度、聴いてもステキな声よね~。アタシ、今日ベストアルバム買っちゃった」
「…いま、なんて言った?」
「ん?何度、聴いてもステキな声よね?」
「そこじゃなくて」
「ベストアルバム買っちゃった?」
「オレさ…」こっそり隠しておいたクリスマスプレゼントを妹に渡した。
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