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あたしは再婚した。息子2人を連れて・・・。
生活が落ち着いてきた頃、旦那の子供を授かった。
新しく新居を建てる事になりあたしの親と同居になった。
おかんの様子がおかしい・・。 閉じこもり、息子達とも会話もない。
そんなおかんがウザくて・・。 その頃、上の息子が悪い友達とつるむようになり、あたしは必死に守ってた。正直、おかんどころじゃなかった。
おかんの閉じこもりは、治る事なく、熟年離婚した。
3年ほどしてから、県外の市役所から、生活保護の申請があり、援助して欲しいとの事。
出来ない・・。家のローンを抱え、息子達の受験やいろいろあったから・・・。
援助は、断った。
が・・・。余白におかんが乳ガンで 余命少ないって・・。
頭の中が真っ白になった。
半分ケンカ別れみたいになってたから、親父は知らん顔。 ただ旦那は、『ちゃんと逢って仲直りしなきゃ』って言ってくれた。
おかんのとこに行きたいのに行けない・・。
一人で声を殺して泣いてた。
『行こう』 旦那が言ってくれた。
久しぶりに会ったおかんは髪の毛がなく、手がむくんで、見てられなかった。
泣いて『ごめんね』・・・。
『あほやなぁ~おまえは』って言われた。
何回か行き来してるうちに少しずつ元気になってくれた。本当は3ヶ月って言われたのに・・
1年、2年と無事に過ごしてきた。
息子が『俺が免許取ったらドライブに連れて行ってやるから、元気になれよ』
3年目に入る年末、おかんの体調が悪くなった。逢いに行った。かわり果てた姿口は半開きで、乾いて凄かった。意識朦朧としてたけど、あたしや息子達、旦那はわかったみたい。その日は、病院にお泊まり。
夜中、激痛で苦しむ声に何回も起こされた。
次の日、逢えるまで元気でと約束して帰った。
年明け、おかんは旅立っていきました。
あたしが駆けつけた時には、棺に収められた、冷たいおかんがいました。
半開きの目は、何を見つめ、何を思い旅立って行ったんでしょう。
親父の愚痴を言い合い、
『あほやなぁ~おまえは』って言われ・・・。
もうないね
うつ病とガンと一人で戦ったおかん
せめて最後は、傍にいたかった。
あたしがうつ病になり、おかん、貴女の苦労、辛い事すべてが分かるよ
抱きしめて欲しかったよ
でも貴女の娘で良かった
貴女は、あたしに人を思いやる心を教えてくれた。
心から感謝してます。
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