愛しき命

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「紗織~!サオリ~!!……よ!!」 「ん~?朝ぁ?」 「紗織~!早く!!メイ頑張ったんだよ!!」 一階からお母さんが叫んでる声と 鳥のさえずりで目を覚ます。 時計を見ると 朝の9時を回っている。 そっか、今日から夏休み 入ったんだっけ。 「紗織!!生まれたんだよ~!!」 あ─────! ようやくお母さんの叫ぶ声がはっきりと耳に届いて慌てて階段を掛け降りる。 「お母さん、何匹!? 何匹生まれたの!?」 「確かめてごらん」 そう言って微笑む母に近付き、母の目の前に置いてある篭の中をそっと覗きこんだ。
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