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約2時間後、ライブ終了。
新也「凪、またお前の出待ちの列できてるってさ」
凪「あそ。」
新也「人気者は辛いねぇ 笑」
笑う新也に背を向けて、
出待ちの子に声をかけに行った。
「凪さん!」
「凪さーん!」
出来るだけ地声が出ないように話す。
次々とプレゼントを渡され、とにかく低い声で「ありがとう」と言う。
楽屋に戻ると、新也がシャワーを浴びていた。
新也「おう凪。
お前もシャワー浴びるか?」
凪「お前の後にな。」
すると新也がからかっているのが聞こえたので、
愛用のギター破壊するよ、と一言脅しをかけた。
はぁ…と一息ついて、ソファに倒れこむ。
そう、俺は実は女だ。
だけど、この178㎝という身長、結構な男顔のせいで女に見られたことは、ない。
だから性別を偽ってバンドのボーカルやってる。
バンドのメンバー名は、
本名から一字とって、凪。
新也はそんな俺のよき理解者だ。
新也「なーぎ。」
凪「ぁ?」
新也「シャワー、あいたけど。」
凪「おう。」
今まで何度も女の子らしくなりたいと思った。
でも、無理だった。
第一、可愛さだけなら同じクラスの
奈沢 有弥の方が余程可愛い。
酷いツンデレ(らしい)が。
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