第一章

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 大広間から少し離れた外へ通じる扉を開けると、噴水のある綺麗な庭に出た。 バラや椿などの様々な花に囲まれた道を歩きながら、先ほどまでの賑やかなのが嘘のように、静かな庭の花の匂いと心地よい風を堪能していると、ふと話し声が聞こえてきた。 「ん?誰かいるのかな」 そう言ってあたりを見回してみると、噴水のところに腰掛けている男女が見えた。 何となく出ずらい雰囲気だったので、少女は思わず植木に身を隠した。 すると、静かな庭なので、男女の会話が聞きたくなくても聞こえてくる。
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