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「今日うちのクラスに転校生来るんだってぇ」
「聞いた聞いた、噂ではかなりのイケメンらしいじゃんっ!?」
私のクラスは朝っぱらからその話で持ちきりだ。
アカネ「そんなに騒ぐ事かねぇ、転校生くらいで」
ユキナ「そりゃ普通騒ぐわよ。みんながみんなあんたみたいに1人の王子様を待ち続けてる訳じゃないんだから」
私の前の席からこちらを向き話しかけてきた彼女は渡部 幸奈(ワタナベ ユキナ) この高校に入ってできた親友だ。
アカネ「別に王子様なんかじゃないよ……」
ユキナ「でも昔の約束信じてずっと待ってるんでしょ?」
アカネ「それは……そうだけど……」
ユキナ「茜ってホント純粋だよねぇ。あたしには真似できないかも。何年も同じ人を待ち続けるなんてさ」
そんな話をしていると、 [ガラッ]
と、教室の扉が開き担任が入ってきた、と同時に先生の後ろから転校生と思われる人影が。
先生は「静かに」と言いながら、ざわつく教室を見渡し、静かになったところで話はじめた。
センセイ「今日からこのクラスで君達と勉強する転校生を紹介する。
ではみんなに挨拶をしてくれ」
みんなが注目する中その人は口を開いた。
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